24話 新橋へ向かう 2002年1月6日日曜日
新年最初の日曜日。世の中はゴキゲンである。
テンションの下がり気味の三人にとって、目下の問題は荷物である。
それぞれが、それぞれに買い物をしたために、おのずと荷物が増えてしまった。
しかし、それは仕方のないこと。
団長は新宿のユニクロで上着を購入。
買い物は楽しい。しかし、帯広から着てきたのは? そう、荷物である。
W.A.Rは思う存分にCDを購入。
1枚は軽いものだが、数十枚になるとかなりズシリと重い。そしてカバンの容積は限られている。パンパンだ。外からも角張っているのが分る。
タカサカはあまり買い物をしなかったために、それ程には苦しまなかった。
が、しかしだ。
透明ビニルのカサ。
ついに、お別れのトキが来ました。半日以上、東京の街並を共にしてきましたが、お別れです。
思えば、渋谷で雨から救ってくれましたね。
しかし、1時間後には無用の長物となりました。雨がヤンだからね。
何度も捨てようとする団長をなだめました。
そして、何度、自らが捨てようとしたことでしょう。教育的立場からタカサカはがんばりました。
団長はカサを置いていくことにしたようだ。
タカサカもそーした。ここまで持ってきたのだ。たぶん、ホテルの簡単な備品にでも使ってもらえるだろう? 淡い期待をもって『忘れて』いくことにした。
ありがとうバシカメカサよ! アディオスッ!!
荷物はまとまった。チェックアウトだ。
三人はまたもやたじろいだ。
この荷物を持ち歩くのか? 東京を歩くのか?と。
時間だ。まずは部屋を出ようではないか。
ありがとう。
キミの暑い想いはイヤというほど味わった。ヤラれたよ。マジで。
エレベータも混み混み。
みんな帰る人ばかりなものだから、荷物がテンコモリ。
だからギュウギュウ。
でも、精算は簡単。
Hビデオを見たわけでもないし、冷蔵庫を荒らした訳でもないし。
そして、W.A.Rがワシントンカードを持っていたから自動精算機でチョチョイと完了。
重い荷物を担ぎ、三人は思い想いを抱いて家路に。
いや、まだ時間は7時間もあるんだってば。どーするのさ。
じゃあ、新橋へ。