ガーデンショーに行ってきた 024
6月下旬のよく晴れた日に十勝千年の森へ行って来ました。
今まで数回しか訪れたことがなかったので、ガーデンショーをやっていると言われてもピンとこなかったのですが・・、 これが、まあ、とても楽しかったのです。
ゲートを入るとすぐ右手にヤギの広場。 照りつける太陽から逃げるように、木陰や、土を盛った山の小さな影に滑りこんで、ぐったりしているヤギたち。 毛皮だものね。
まずはガーデンショーの目玉、デサイナーズガーデン&コンペティションガーデンへ。
そのエリアは、木漏れ日と木陰のバランスが調度良く、森の中に入っても明るく、見上げると木の葉の間から真っ青な空が見えています。 木の梢の方ではたくさんの鳥が鳴き森に響きわたっています。
まず興奮したのは 「Dress Garden」
「木で作った台があるなあ」と思っていたら、それは裏側で、向こう側からこちらに向かって写真を撮っている人がたくさんいてハッと気が付きました。
やっぱりやってみるしかないしょ。 ってことで、私も台に上り両手を広げて、少し上を見上げて、はるみ知事のマネをしながら撮影しました。
池や川などの水辺もあり、橋を渡って道を進んでいきます。
次に驚いたのは 「VIEW」
四角すいのてっぺんが欠けたような形のものが、森の中に突如として現れます。 高級旅館の和室にありそうな行燈のようです。
近づくと、外側には奥行きが狭い棚がついていて、苔玉のような植物が植えられています。 小さな小さな花をつけているものもあります。
地味だけど滋味深い。 と思っていたら側面に穴が。
中に入れるのね・・・うわあー!
見上げると、上部の内側が鏡になっていて、つややかな緑と抜けるような青空が、まるで万華鏡のように広がっています。
驚いたのなんのって、見かけの地味な感じにすっかり騙されました。
そして次々と森に点在する作品を見て回りました。
中でも私が気に入ったのは、ダン・ピアソンさんの 「The Crossingクロッシング」 です。
それまで木々の間を抜け、橋を渡り、川のせせらぎや鳥の鳴き声を聞きながら、様々な樹や花の共演を見てきましたが、この空間だけは静寂がありました。
木道の広い空間に大きな大きな 洗面器?かめ? いや、球を半分にした大きな器の中から水が湧き、音もなく溢れ出しているのです。
目に鮮やか、耳に賑やかなこの場所で、こんな静寂を作ってしまうなんて・・・!!
ブーン。 ブーーン。 ん? うわあー! 大きなアブだあー!
追いかけられて逃げてしまいました。 ああ、もっとゆっくり味わいたかった・・・。
そしてお蕎麦屋さんで昼食を取り、力がみなぎったところで、さらなる奥地へ出発!
レストランの前に広がる草原ではセグウェイに乗っている人がムカデのように連なって右へ左へ移動しています。
草原の向こうのこんもりと茂った森へ入っていきます。 小さな川に沿った道をくねくねと歩きます。 分かれ道には小さな看板がありますが、無いところもありちょっと不安・・・。
ずんずん ずんずん進んでいくと急に開けた草原に出ました。
日高の山をバックに、ドーンと大きな何かが鎮座しています。
アートインスタレーション 「時の彫刻-コロポックル」です。
円形古墳の真ん中に穴を開けたような形で、串刺しのように一直線にその縁が切り取られ、内部に入ることができます。
自分よりも高いその緑の壁の中に入ると、建物の中に入ってしまったかのような気分になります。
足元には拳2つ分くらいの泥団子が・・・。 いやこれは卵です。
触ってみると結構固く、持ち上げてみると意外と重く、そして陽の光を浴びて熱くなっていました。
500個もあるというこの黒い卵。 1・2・3・4・5・・・。 んー、あるかもしんない。
しばらくは、うきうき わいわい としていましたが、興奮が収まるにつれて、
あ。ここはこんなに山の中なのだ。 山と緑と空以外に何もない・・・。
急に自分がちっぽけな存在に思えて、この緑の壁の内側にいないと外が危険な世界に思えて、その切り取られた穴からそそくさと山を降りてきました。
帰り道はゆるやかに下り坂であることに気が付きました。
他にも常設展示の作品を見たり、池一面のおたまじゃくしに歓声(悲鳴)を上げたり、一日中森の中で楽しんできました。
その行程を共にしたSさんは帰宅後、ダニに喰われているのを発見し、翌日病院へ行ったそうです。
私は幸い無事でしたが、ガーデンショーへ行くのなら
暑くても長袖、長ズボン、スニーカー、帽子、水、虫除けスプレー は最低必需品です。
そういえば、森の中ですれ違ったカップルの女の子は、デニムのホットパンツにサンダルで歩いていましたが。 あのナマ足は無事だったのだろうか・・・。
2012年7月 FLOWMOTIONカフェ担当 つかこしちひろ
「北海道ガーデンショー」 十勝千年の森 北海道清水町羽帯南10線103
2012年6月2日~10月8日
入場料 1500円 中高生500円 小学生以下無料