おさけ。 おいしい。 おかし。 016
ケーキ作りにはお酒が欠かせません。
皆さんがおいしいと言って下さるロールケーキにも、実はお酒が入っています。
「コアントロー(オレンジのリキュール)」は生クリームに。 「ラム」はバナナを使うときに。「ブランデー」はチョコレートのお菓子に入れます。
お酒のほのかな香りが、味に深みを与えてくれます。 入れる量はほんの少しなので、「車を運転するから食べないわ!」なんて言わないで下さいね。
ケーキ作りにはこんなにお酒を使っているのに、私はあまりお酒を飲みません。
飲めないわけではないのですが、一口目は「おいしい」と思っても、二口、三口と飲むにつれて、おいしい感じがしなくなるのです。
まあ、それでも身体が拒絶することは無いので、きっと飲める人だろうと思います。
旅行に出かけると、地酒や地ビールに惹かれて、思わず買ってしまうことがよくありました。 「開けると全部飲まなきゃならない」という思いから、開ける機会を逃してしまい、棚の奥で何年物にもなっているお酒がいくつもあります。
10年ほど前に奈良へ行きました。古代遺跡を貸し自転車に乗って巡っていたのですが、そのラインナップの中になぜか酒蔵も入っていました。 たぶん「夏子の酒」の影響です。 大きな木の樽が立ち並び、杜氏が長い木の棒をゴボゴボと回して、お酒を造っているところを見てみたかったのです。
真夏の奈良はひどく蒸し暑く、自転車を漕いでも頬に当たるのは熱風ばかり・・・。今思えば、もう少しで熱中症になるところでした。 そんなフラフラの状態で酒蔵へ。
突然行ったのに、「ようこそ!!」と迎えられ、蔵の中を見せてもらいました。
大きな鉄の扉をガラガラと開くと、中にあったのは、大きな木の樽・・・ではなく、薄緑色の鉄のタンクでした。 あ・れ? これでお酒を造るんですか?
「はい!!こんなに暑い日でも、このタンクの中は電気制御で一定の温度・湿度に保たれていて、おいしいお酒が出来上がるんですよー!飲みますかー?」 とぽとぽ。
と、湯飲みくらいの大きさのおちょこに半分くらいついでくれました。
うぐっ。こんなに飲んだら自転車漕げない・・・。と思いましたが、とりあえずいただきました。 はあ、、。 お、おいしいですね。
「では、次こちらと飲み比べてください!」 とぽとぽ。
えっ! あ、はい。(暑さで脳の思考がストップしてます) あ、こっちもおいしいですね。でも、もう飲めません。 残してしまってすみません・・・。
「いいんですよー!それにしても暑いですねー!気をつけてー!」 とずっと笑顔で応対してくださいました。
そんな思い出深い酒蔵ですが、名前を忘れてしまいました。 本当に、スミマセン。
飲めない人は酒蔵に行っちゃいけないってことが分かりました。 いつかまた、あの奈良の酒蔵を訪ねたいと思い続けています。ちっちゃいおちょこ持参で・・・。
そしてやはり、地ビールも気になる!
函館では、1日1地ビール、3日で3地ビールを飲みました。ちょうど良いペースでした。
それにそれに、数年前から果実酒を漬ける喜びを覚えてしまいました。 飲みもしないのに梅酒やハスカップ酒を漬けるのです。飲んでいないので減りません。さすがに昨年は漬けることを断念しましたが、青梅がスーパーに並んでいると買いたくなるのです。 昨年漬けなかったので、今年こそ漬けるぞー!と思っています。 飲まないので、仕込んだ後は一年間、床下に放ったらかしなんですけどね。
こんなにお酒が気になるのに、グイグイ飲めないのは、たぶん前世で酔っ払って、酷い目にあったので、その反省だろうと思い込んでいます。
ケーキに使う洋酒よりも、日本酒が一番気になる私ですが、お酒の中でも一番苦手なのが日本酒です。
でも今回、その日本酒を使ってケーキを作ることにしました。 「大人のケーキ」に仕上げる予定です。 どうぞお楽しみに!
ただし、お酒に弱い方、お子様はご遠慮くださいね。
あ、でも私が食べられる程度なら、皆さんも大丈夫・・・かなあ~?
2010年5月
FLOWMOTIONカフェ担当 つかこしちひろ