「あぁ、お江戸!」011
普段あまり本を読まない私ですが、最近ハマって繰り返し読んでいる本があります。
『しゃばけ』 シリーズです。
江戸の繁華な通町にある廻船問屋の若だんなが、妖怪たちと力を合わせて難事件を解決するという、ありえない話です。でも、ところどころに「日本橋」や「八丁堀」、「深川」など、聞いたことのある地名が出てくるのです。
東京は詳しくないので「日本橋」がどこにあるのか全く分かりませんが、大店(おおだな)がたくさん並び、人々や荷車が行きかう、にぎやかで活気にあふれている様子が読み取れます。しかし、江戸時代にも詳しくないので「立派な蔵」や「大きな瓦」などと言われても良く分かりません。そのため、小さい頃によく見ていた「水戸黄門」や「大岡越前」や「暴れん坊将軍」などのTV番組での様子を思い浮かべて「たぶんこんな感じ?」の江戸の風景を思い描きます。
話し言葉も今とはだいぶん違っていたようです。
朝餉(あさげ)、手代(てだい)、岡っ引き、朝四つ、「~しておくれでないかい」などなど・・。
あまり耳にしない言葉がところどころに現れるので、途中でつっかえてしまい、なかなか読み進められません。でも少しずつ慣れてきて、今ではすらすらと読むことができます。普段のしゃべり方も時代劇風になっていやしないかと少し心配です。
ありがたいことに、舞台は江戸でも一、二を争う程の大金持ちの家で、登場人物のほとんどがセレブな人々なので「てやんでえー」言葉が出てきません。「てやんでえー」な人々が主役だったら、どんなことになっていたやら・・・。
・・・くわばら、くわばら。
この『しゃばけ』シリーズを読み返して3回目の今は、現在の東京の地図も同時に眺めながら読んでいます。「日本橋」はどこなのか、「昌平橋」はどこなのか、どのくらいの距離なのか。どちらの方向に武家屋敷があり、どちらから八丁堀の親分がやってくるのか、ひどく気になったのです。
そして、若だんなの廻船問屋兼薬種問屋が今の東京で、どの辺りになるのか・・・。
この物語が意外と忠実であることに驚きました。
なんと!今、高島屋のある辺りに若だんなの店があったことになるのです。
そう思うと高島屋に行ってみたくてしようがありません。もしかしたら若だんなや妖怪たちが、その店の前の通りをかっ歩していたかもしれないのです!(いや、ありえませんが・・・)でも時々今の地図とは合わない場所があるのです。お堀が張り巡らされていた江戸時代は、どこにでも川が流れ、舟が行きかい、橋がたくさんありました。近代化により、埋め立てられたお堀。
・・・知りたい!
江戸の地図がほしい!!
最近知りましたが、両国の江戸東京博物館には下町のミニチュアがあって、江戸のにぎやかな街並みが再現されているそうです。なんと!昨年11月に入りかけて止めてしまったのでした。入っておけば良かったか・・。でも時間が無かったし・・。 う~ん。今度、江戸東京博物館に1日かけるつもりで行ってみよう!
ああ! 江戸時代・・・。
最近、時代劇をよく見ます。と言っても、大河ドラマ、必殺仕事人・・くらいか。
本当にこんなだったのかなあ?という疑問を持ちつつも江戸時代に若だんなと妖怪たちに,思いを馳せている日々です。
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2009年5月
FLOWMOTIONカフェ担当 つかこしちひろ
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『しゃばけ』 畠中恵 新潮文庫 ¥540
シリーズの文庫
『ぬしさまへ』『ねこのばば』『おまけのこ』¥500
『うそうそ』¥540
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